特にアクアスターとディープスターⅡで、またしてもヒット作を生んだように思う。この時計は、単に過去のモデルを忠実に再現するのではなく、アクアスターのデザイン言語がどこに向かっていたのかを探る思考実験のようだ。そしてそれは僕が忠実な再現を楽しんでいないということでなく(僕は前作のディープスター・クロノグラフと50周年記念モデルのドクサの両方を持っている)、この違いがこの時計の魅力を際立たせているのだ。
ねじ込み式リューズ、200m防水、アクアスター・シグネチャー入り減圧ベゼルを備えたディープスターⅡは、単なるダイバーズウォッチではなく、その機能はインスピレーションの源であるダイバーズウォッチに匹敵するものだ。写真はグレーダイヤルだが、ブラックとブルーのサンバーストダイヤルも用意されている。
グレーダイヤルは、少なくとも(そして予想通り)個人的な好みにマッチするもので、優れたフォントのていねいな使用、特大のアプライドマーカー、“オールドラジウム”スーパールミノバのイエロータンのカラーリングを合わせる背景としてはすばらしいと思う。美しさは見る人の目のなかにあるように、僕の意見は非常にシンプルで、ディープスターⅡはすばらしいの一言に尽きる。
SS製ケースバックに覆われた内部には2万8800振動/時で動作し、38時間のパワーリザーブを持つ日付なしのセリタ Cal.SW-290が搭載されている。一般的には9時位置にスモールセコンド、3時位置に日付が表示されるが、幸いなことに、ディープスターⅡではこのスイス製自動巻きキャリバーには日付が表示されず、リューズ(巻上げから時刻設定までを行うもので、非常に頑丈な作りになっている)のなかには幻の日付ポジション(ファントムデイト)もない。些細なことだが実際に手にしてみると大きな違いがあり、この時計で見落とされなかったいくつかの工夫のうちの1つでもある。
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